男性育休の取得に関する事例について | 北浜グローバル経営株式会社

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男性育休の取得に関する事例について

育児・介護休業法の改正により、2022年4月から男性の育児休業(以下育休)取得を促す、産後パパ育休制度(出生時育児休業制度)が施行されました。しかしながら、まだまだ女性と比較して、男性の育休取得率は高いとは言えません。育休が取得しにくい背景には、一般的に「業務の都合」「職場の雰囲気」といった理由が挙げられるといいます。

そこで今回は、北浜グローバル経営で実際に男性育休を取得した東京本社・経営支援本部の西さんに、育休取得までのご自身の葛藤や、休業期間を終えてみて感じられたことをうかがいました。

育児休業取得までの葛藤

男性の育休取得、言い出しにくいと感じていた

育休を取得しようと思ったきっかけは、妻からの要望でした。里帰り出産から東京の自宅へ帰ってくるにあたって「自宅での生活に慣れるまで、育休を取ってほしい」と相談を受けたのです。しかしながら正直なところ、当初はまだ男性の育休取得はあまり一般的ではないという先入観をもっていたんです。なんとなく自分からは「休暇が欲しい」と言い出しにくいように感じていました。

会社全体で、育休取得を後押ししてくれる。

そのような私の様子を察してか、上長が私に直接、育休取得をはたらきかけてくれました。労務関連の担当者から、制度について詳しい説明を受ける機会もありました。さらには普段大阪本社にいる専務が、東京本社へ出張にいらした際「必要ならちゃんと育休をとってくださいね」と声をかけてくださったんです。会社全体で、育休を取りやすい環境を作ってくれているのだと感じました。

仕事から離れる不安もあった

クライアントや、周囲への負担

コンサルティングという仕事は、中長期にわたって複数のクライアントと関係性を築きながら業務を進めていくことが重要です。そのため、たとえ1カ月という短期間であっても、仕事から離れることに不安がありました。特に私の場合、育休を取得したい期間と繁忙期がちょうど重なっていたり、締め切りが近い案件を複数抱えていたのです。周囲にかかる負担を考えた時、やはり育休の取得は難しいだろうかとも思いました。

フォローしあえる業務体制

そんな迷いを断ち切るように背中を押してくれたのは、共に働くチームのメンバーでした。各案件の引き継ぎを始めたのは、休暇を取得する2週間ほど前からでした。普段からチーム内で綿密に状況を報告しあっているため、想像していた以上にスムーズな業務移行ができました。また私が心置きなく育休に入れるよう「この案件はこちらで調べておきます」「このメール返しておきますね」といった風に、メンバーが細やかにフォローしてくれました。これは、互いにサポートしあえる関係性が構築できているからこそ成しえたことだと思います。そのような周囲からの支えのもと、最終的には安心して育休に入ることができました。

想像を超える、育児の大変さ

ゴールが見えない、夜泣きとの戦い

育児休業の期間を振り返ると、思っていた以上に大変な毎日でした。休暇に入ってからしばらくは、夜泣きの影響で、昼夜逆転の日々を送っていました。子どもが3時間ごとに目を覚ましてしまうので、なかなかまとまった睡眠がとれず、妻と交代制で少しずつ休みを取るという状況。ミルクをあげてもおむつを替えても子どもがなかなか泣き止んでくれない時は、なんともやるせない気持ちになりましたね。ゴールの見えない戦いでした。

辛さをはるかにしのぐ、子どもが成長する喜び

それでもやはり、生後1~2カ月という、最も変化が著しい時期の子どもの成長を間近で見られたのは、何物にも代えがたい経験でした。数日の間に顔つきが変わったり、少しずつ表情が豊かになったり、だんだん視覚がはっきりしてきて親の顔を目で追うようになったり。毎日接するからこそわかる、子どもの小さな変化を感じ取ることができました。また、育児にまつわるあらゆる苦楽を共にした妻とは、これまで以上に家族の絆が深まったと感じています。

仕事への復帰もスムーズに

育休を終えて職場に戻ると、チームメンバーや同僚は、温かく迎え入れてくれました。
休業中に生じた顧客対応は、その都度チームメンバーがしっかりフォローしてくれていたので、育休取得前に感じていた「仕事から離れる不安」は杞憂だったと改めて思いました。嫌な顔ひとつせず仕事を引き受けてくれたメンバーには本当に感謝しています。

まとめ

きっと普段から熱心に仕事に取り組んでいる人ほど「仕事に穴をあけてはいけない」「職場に迷惑をかけられない」という思いを強くもっているのではないでしょうか。しかし、子どもの成長や妻との共同作業から得られる経験値は、想像以上に大きいはずです。
また、新たに親という人格が備わることで、以前よりも視野が広がったり、ものごとのとらえ方や感じ方が豊かになるかもしれません。そして何より、私生活の充実は仕事への活力にもつながるはずです。今回私が育休を取得したことで、これから父親になる人たちの育休取得を後押しできたのではないかと自負しています。もし今後チームメンバーや同僚、後輩に子どもができた時には、自身の経験をもとに、育休の取得を勧めたいと思っています。

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