企業支援を通し実感した「潜在的課題を発掘する重要性」 | 北浜グローバル経営株式会社

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企業支援を通し実感した「潜在的課題を発掘する重要性」

企業のあらゆる経営課題の解決に向けて、日々、伴走支援を行う北浜グローバル経営のコンサルタント。多岐にわたる課題を解決する中で、コンサルタントは潜在的課題の発掘を重要視しています。
今回のコラムでは「顕在的課題と潜在的課題」「重要と感じる2つの理由」をあわせて、ご紹介いたします。

企業支援を通して気づいた重要性

数年前、私はとある企業でものづくり補助金の申請支援を行いました。
その企業は少数精鋭で製造業をされていました。ご相談内容は「補助金を活用して、老朽化した溶接機械を更新したい」というもの。ご希望に沿う支援を実現するために、経営課題や企業ビジョンについて、社長に詳しくお話を伺いました。
その内容を整理した結果、私は「機械を更新するのではなく、新たに作業工程を自動化するロボットを導入しませんか」と提案をしたのです。

目の前の課題と、長期的なビジョン

ご相談いただいた当初の課題は「機械の更新」でした。
しかし長期的なビジョンを見据えたとき、業績向上のためには「生産性の向上」「人材不足の解消」が必須であると感じたのです。業種の専門性を考慮すると、募集人材の間口が広い仕事内容ではない上、これまで少数精鋭であったがゆえに未経験の人材を社内で育成することも困難な状況でした。

そこで私は、機械更新だけでは企業のビジョン実現は難しい可能性が高いとお伝えし、ロボット導入による作業効率化こそが、ビジョンの実現に向けた第一歩になると進言しました。もちろん、お客様である企業の同意を得られなければ、支援は実行できません。
幸いなことに、その企業は私の考えに共感してくださり、伴走型の支援がスタートしたのです。

当社は主にアライアンス先(金融機関)から紹介いただいた企業を支援しています。したがって金融機関からの資金調達など、さまざまな資金面に関する不安にもきめ細やかなサポートが可能です。今回取り上げた事例では、作業を効率化するロボット導入が功をなし、結果的に不良率が80%削減* 、生産性は前年比150%を達成することができました。

*不良率:一部でも欠陥のあった製品の割合。

顕在的課題と潜在的課題

さて、ここから本記事のテーマである「顕在的課題と潜在的課題」について解説します。

「顕在」とは、すでに表面化して、目に見えていること、
「潜在」とは、存在しているけれども、埋もれてしまって目に見えないことを意味します。

例えば「人手が足りない」という課題を抱える企業は多くあっても「人手不足と感じる状況を生んでいる理由」は企業によって異なります。
見えている課題(顕在的課題)は同じでも、その要因と最終的なビジョン達成への障壁(潜在的課題)は異なるのです。

1章でご紹介した事例でいうと
「補助金を活用し、老朽化した溶接機械を更新したい」という相談が顕在的課題、「生産性向上の達成と人材不足の解消」が潜在的課題と考えられます。

経営課題についてご相談いただく中でも、大半の企業や経営者の方々は「今すぐ解決したい課題(=顕在的課題)」を明確にもっています。しかし、顕在的課題は、その場しのぎの対処法に終わってしまうことも少なくありません。一定の効果は得られるかもしれませんが、根本の課題が解決されなければ、近い将来類似の問題が再発するでしょう。

潜在的課題の発掘が重要な理由

私が潜在的課題の発掘こそ重要だと考える理由は二つあります。
一つは、潜在的課題を発掘する過程で、「企業ビジョンや経営目標の明確化」がなされるから。最終的なゴールを明確にすることで、チームや個人の目標が一つずつ明確になり、進むべき道筋と方向性が明らかになります。
そしてもう一つは、根本的な課題を認識することで、顕在的課題の再発防止につながるからです。

潜在的課題に気づき、ビジョンを実現するために

ここまで潜在的課題を発掘する重要性について説明しました。
私は日々、経営者の方々にお会いし、経営に関してさまざまなお話をします。その中でわかったことは「すべての経営者が本質的(潜在的)な課題に全く気づけていないわけではない」ということです。
会社のことを誰よりもより良くしたいと考えているのは、経営者です。可視化・言語化はできずとも、既に本質的な課題に薄々と勘づいていらっしゃる方も多いはずです。

ただ、ほとんどの方が「経営者として優先すべき業務や課題が多すぎるため、一つ一つに時間をかけて取り組む余裕がない」という状態です。そんな状況において、誰が経営者を支援できるのでしょうか。家族・友人・従業員、そのいずれの立場であっても、経営者と全く同じ目線で会社経営について考えることはかなわないでしょう。これが「経営者は孤独だ」と揶揄される所以です。

だからこそ、経営者には信頼できる外部パートナーが必要です。
税務のことであれば税理士、法律のことであれば弁護士がいるように、経営に関する支援はコンサルタントがいます。経営者の不安を払拭し、本来の事業に注力するためにも、信頼できる専門家をうまく利用してください。

ベストパートナーにできること

北浜グローバル経営では、企業コンサルタントの年間顧問契約「ベストパートナープラン」をご用意しています。コンサルタントによる定期的な「経営者面談」で、課題整理・目標の明確化をいたします。

また、5年後10年後の企業のビジョンを共有し、その達成に向けたサポート計画をご提案。問題が発生した時にのみ応急的にご対応するのではなく、長期的な経営課題の解決計画を策定します。

その他にも、当社には「人材育成」「人材雇用」「WEBマーケティング」「IT導入」「M&A」など、さまざまな分野の専門コンサルタントが在籍。あらゆる経営課題を総合的な視点から分析し、夢・ビジョンの実現まで、伴走支援いたします。

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