COLUMN
コラム

採用市場の変化に対応し続けるには
新型コロナウイルス感染症が流行し始めてから、早くも3年が経過しました。
多くの人にとって生活様式や働き方にさまざまな変化があった3年間だと思いますが、その変化は採用市場にも影響を及ぼし続けています。
今回のコラムでは、雇用支援を行っている立場から感じた採用市場の変化についてお話しします。

目次
2022年 採用市場はどのように変化したか
一般職業紹介状況の変化を見てみると、新型コロナウイルス感染症が流行した2020年(令和2年)は、有効求人倍率が大幅に減少しています。

「企業が出す求人数よりも、求職者が多い」という状況が一時的にうまれ、採用活動を行っていた企業の中には「採用しやすい」と感じた企業も多かったのではないでしょうか。
しかし、2022年(令和4年)は新たな生活様式が浸透し、あらゆる経済活動も再開し始めました。グラフの右側では、求人数が増加し続けているのに対して、求職者が減少傾向となっています。
その結果、2022年10月の有効求人倍率は「1.35倍」と、採用市場がコロナ流行以前の状況に戻りつつあると考えられます。

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和4年11月分)について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29922.html
もとより採用市場は変化が激しく、半年も経てば別物になります。
その変化が外部要因でより一層加速している中、これまでの成功体験が続くとは言い切れません。
また特定の業種においては賃金が高騰し、これまで以上に優秀な人材を取り合う状況になっています。
そのため企業側は自社の魅力づけや人材の選定に、より一層力を入れていくことが必要になると考えています。
考えられる悩みと解決策
変化し続ける採用市場で採用活動を行うにあたって、採用がうまくいかない理由はどこにあるのでしょうか。これまで人材雇用の支援を行ってきた中で、考えられる悩みと解決策を一部ご紹介します。

【採用計画と採用市場のすり合わせが大変】
多くの人が関わる採用市場は日々変化するため「採用活動が計画通りに進まない」ということはよくあります。そのため、現場のリーダーと採用担当者が日頃から進行状況と課題を共有し、目標を再確認することが重要です。
「採用プラットフォームが適切か」「自社の強みがPRできているか」など、採用活動に必要な要素を一つずつ見直しましょう。社内で採用活動に専念できる人材がいない場合は、外部の雇用コンサルタントを活用する方法もあります。
【面接辞退、内定辞退が多い】
現在の採用市場は、就職活動をする人より求人を出す企業が多い「売り手市場」に戻りつつあり、面接辞退や内定辞退が増加しつつあります。
どちらも応募者へ直接辞退理由を聞くことはできませんが、考えられる辞退理由はさまざまです。
①雇用条件が良くない
②そもそも志望度が低い(滑り止めとして受けている)
③面接日程が組めず、候補者の志望度が下がる
④面接時の印象が良くなかった
これらの辞退理由を防ぐ方法として、例えば以下のような対策があります。
①同業種他社と比較し、雇用条件を見直す
②自社の強みと、必要とする人物像を明確にする・ターゲットに合った採用プラットフォームを活用する
③応募者に対してスピードある対応を行えるように仕組みを見直す
④面接担当者の事前トレーニングを行う(質疑応答や伝える内容の整理)
この他にも、採用活動にはさまざまな課題がつきものです。
「自社の魅力を知ってもらい、応募者を増やし、求める人物像に適した人材を見極めたい」そう思っていても、採用トレンドを追いかけながら採用計画を実行することは決して容易ではありません。
社内の人的リソースに限りがあり専任担当者が不在の場合や、外部に依頼をできない場合は、「採用担当者」に関する過去のコラムも併せてご覧ください。
関連記事:中小企業における採用担当者の心構えと注意点
https://kitahamagm.co.jp/column/5881
おわりに

採用活動を始めるきっかけには、人員不足や事業拡大など、さまざまな理由があると思います。
いずれにしても、企業のビジョンを明確にし、求める人物像を定めることから採用活動は始まり、その上でターゲットに対して効果的な採用戦略を実施することが重要です。
そして、採用した人に長く活躍してもらうためには、社内研修や評価制度の構築も欠かせません。
北浜グローバル経営では、採用プラットフォームの提案や面接官のロールプレイングなど、採用活動に関する課題解決はもちろんのこと、採用後の人材育成支援も行っています。
企業の成長に“人”は必要不可欠です。採用から育成まで、人材に関するお悩みをお持ちの場合は、ぜひ当社へご相談ください。